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二人はまだ(短編)

「ねぇ。」
「んっ?」
「ワタシの事、どれくらい好き、って言葉、どう思う?」
「どう思うって、どっちの意味で?」
「どっちの意味って、どーいう事?」
「それを言う人の気持ちをどう思うかって事と、その言葉の自体の意味って事かな。」
「じゃあ、まず気持ち。」
「じゃあって…。まぁいーか。
 それを言うのって、だいたい女の人だよね。」
「まぁ、そーね。」
「きっと、その女の人は、ただ聞きたいんだよね。」
「何を?」
「自分が相手に好きでいられている、って事を言葉で確認したい。」
「うん。」
「だから、男が大げさな事を言ってニッコリして、
 更に抱きしめたりしたら、もうそれでオッケイ。」
「何よそれ。ひどくない?」
「いや、まぁ、ひどいかも知れないけど、何もしないよりマシじゃない?」
「マシとか言う?」
「あー、ちょっと言い過ぎたかも。
 でも、まぁ、きっと言葉にはたいして意味がないって事だよ。」
「ふーん。まぁいーわ。じゃあ次は意味の方、言って。」
「本当に聞きたいの?まぁいーけど。
 意味はね、ほとんど無いと思うよ。」
「は?無いの?」
「うん。だって何を言っても満足する言葉なんて無いもん。」
「無い事は無いでしょー。」
「うーん。無いってのは言い過ぎかも知れないけど…。
 そもそも、質問自体がおかしいんだよ。」
「おかしいって。どこが?」
「そもそもね、どのくらい、って聞き方は比較だよね。
 そこで誰々ちゃんより好き、なんて答えたら最悪だよね。」
「最悪だね。」
「かと言って、宇宙の果てより好き、なんて言っても満足する?」
「まー、しないわね。」
「でしょ?ほら、意味無くない?」
「うーん、確かにね。他に何か良い言い方は無いの?」
「そーだなぁ。ずっと一緒にいたいくらいに好き、とかはまだマシかな。」
「宇宙の果てよりはね。」
「ね。結局何を言っても満足しないし、答えに意味はない。ただ聞きたいだけ。
 そんな言葉だと思うよ。」
「ふーん。そんなものかなぁ。」
「じゃないかな。」
「で、もう1つ聞きたいんだけど。」
「ん。何?」
「ワタシの事、どれくらい好き?」
「キミはボクの事、どれくらい好きなの?」
「アナタと同じくらい好きよ。」
「偶然だね。ボクもキミと同じくらい好きだよ。」
 
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こーじ

Author:こーじ
愛知県に住んでいる
ギター&ボーカルな人です。

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